ライン (2012年12月)
西永貴文さん演出
古川雄大さん 谷口賢志さん 小田井良平さん 黒板真美さん 高橋良輔さん 他
「ライン」も漫画の舞台化です。原作の主人公は女の子ですが男性に置き換えた舞台になってます。 なので原作とは細かな設定はかなり違います。 鳴りっぱなしの落ちていた携帯をティッシュ配りのバイトをしている主人公が拾ったところから本編が始まります。その携帯を置き去りにした女子高生がバンドーと言う子で原作ではバンドウとう女子高生が主人公でありその流れから繋がっている設定にあるようです。内容はちょっとしたサイコサスペンス風な感じですが、自殺しようとしている人達に強いメッセージ性を秘めたものになっています。様々な挫折で自殺しようとする人々がいる。それを食い止めていくストーリーだけれど 食い止めようとするその人間こそ自分で頑張る気力もなくしているような挫折者そのもの。人の生死をまのあたりにして人それぞれの挫折に耳を傾けながら 自分自身が自分の道を見つけていこうとするティッシュ配りの青年。その本筋に「タスク」と言う 姿なき挫折者が闇の中で物語を進めていく。そんなストーリーです。テンポも速くて 台詞もかなり込み入っているし目の前で人が亡くなるショックを 何度も感じなくてはならなくて主人公演じる古川雄大君の感情移入は凄かった。「ライン」とは この舞台の場合は生と死との境界線を意味しそして ネットと携帯で繋がる ラインそのものが まさに生死へと誘っていくのです。かなり内容は重いのですが 直接死と向き合いラインを踏んでそちら側に行ってしまった者 助けられラインのこちら側に戻ってきた者 ラインを超えそうな人を助けられなかった者 それぞれが緊迫した状態にいます。平常心でいるシーンがあまりなくてそのハイテンションで精神的にかなりダメージを受ける古川くんの演技は見ていても辛かった。原作よりもかなり重かったかな・・・。
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